議会報告
- 平成二十一年川西町第二回臨時議会(五月議会)2009年5月29日
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提出議案
議案第25号
特別職の職員で常勤の者の給与及び旅費に関する条例の一部等の改正について
発議第2号
川西町議会議員の議員報酬等に関する条例の一部改正について
◎町職員、町長や議員の
六月のボーナス支給月数引き下げが可決!
今般の提案は、町職員、町長・副町長及び教育長(常勤特別職)、それから我々議員(非常勤の特別職)の六月のボーナスを、国家公務員同様にその支給月数を、町職員は現行の2.15ヶ月から1.95ヶ月へ、特別職は現行の1.6ヶ月から1.45ヶ月に引き下げようとする内容です。
未曾有の経済不況が暮らしを直撃する中、雇用情勢が著しく悪化し、民間の賃金の下落が大きい事から、人事院が引き下げの勧告をした事に準拠して実施するもので、本町住民の皆さんの置かれている実態を把握しての提案ではありませんが、民間ベースの落ち込みが激しい折、その実態に公務員も合わせようとするものであり、また、職員組合との労使の合意形成もなされていることから、特別職の引き下げはともかくとして、私の対応としては今回は、町職員の引き下げにも同意することにしました。
議会は、1人欠席の11人の参加で成立し、両議案とも出席議員全員の賛成で引き下げ案は原案通り可決されました。
議案に対する賛成討論
☆
採決に先立ち、私が討論で行った議案に対する態度表明は次の通りです。 (他に討論を行った議員はありませんでした。)
議案第25号、特別職の職員で常勤の者の給与及び旅費に関する条例等の一部改正についての討論を行います。態度表明は、賛成の立場からのものであります。今般の提案は、役場職員並びに町長などの常勤特別職の六月のボーナス引き下げであります。現下の厳しい経済状況は住民生活にも大きな影響を及ぼしている事は、皆さんご承知の通りであります。せんだって発表の有った、本年一月から三月期のGDPは前期を大きく下回っており、景気回復の兆しは見える状況にはありません。
この経済不況の出発点は、アメリカ発の金融危機が引き金となり、民間賃金や雇用に大きなダメージを与えている物であります。とりわけ、日本経済の梶は外需主導型であったがために、もろに直撃を被っている事の現れです。立て直しは、この梶を内需を喚起する方向に切り替える事が経済の常道である事は言うまでもありません。
そこで、政府も経済対策として、もっぱら専門家からは、その効果は期待薄と評されていますが、給付金や子育て手当、車や家電製品のエコポイントの導入等々、内需拡大に手をつけようと一応は試みられています。この点で言うなれば、特別職はともかくとして、公務員全体の年収の引き下げを講ずる事は、消費購買力をそれだけ落ち込ませる事にもなりかねませんし、また、公務員の給与ベースは様々な公的資金の算定基礎に取り入れられているケースも少くないわけですから、全体の内需の落ち込みをより加速させる事も十分想定される問題として、踏まえておかねばなりません。これは一つの矛盾でもあります。
しかしながら、本町住民の皆さんをはじめ、多くの国民感情からしても、また、労働時間等の解決は見ていない部分はあるにせよ、労使当事者間での合意形成が一応は図られている事からも、今般の引き下げ措置はやむを得ないものと判断いたしますが、これまでしかれてきた本町での人勧準拠の措置は、そもそも福利厚生等が十分に整った国家公務員と、本町職員などの地方公務員を同列に置く事に妥当性が有るかどうかも今後は検討の余地があると考えます。また、あくまで、人事院勧告は国家公務員の労働基本権制約の代わりの機能を果たすために設けられているものであります。仮にそれらを参考にしたとしても、町長の答弁にも有ったように、独自の視点と調査を実施し、地域の実情を踏まえて実施するべきものと考えます。これらの点を踏まえて今後の給与改定等には当たるよう申し述べ、今般の提案には賛成するものであります。
ぜひ、ご意見・ご感想を聞かせください。町会議員 芝 和也