川西町議会議員芝 かずや

議会報告

平成二十一年川西町第三回臨時議会(十一月議会)2009年11月30日

提出議案


議案第48号

特別職の職員で常勤の者の給与及び旅費に関する条例の一部改正について


議案第49号

一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について


発議第3号

川西町議会議員の議員報酬に関する条例の一部改正について


選挙第6号

奈良県後期高齢者医療広域連合議会議員選挙について



 ◎ 町長や議員のボーナスカットに加えて、
一般職員の給与引き下げも実施へ!




 今般の提案は、町職員、町長・副町長及び教育長(常勤特別職)、それから我々議会議員(非常勤の特別職)のボーナスの支給月数を、国家公務員同様に先の六月期の凍結と合わせて、年間で町職員は現行の4.5ヶ月から4.15ヶ月へ、特別職は現行の3.35ヶ月から3.1ヶ月に引き下げる事と、一般職に有っては、給料表を改定し、若年層を除いて全体に給料月額が引き下げられました。この結果、その影響額は職員一人当たり158,000円の引き下げになります。その他、60時間を超える超勤手当については100分の150に引き上げられる事と、この差額分の支給に代えて、代休指定の制度が新設されました。
 私は、われわれ議員など、特別職の引き下げはともかくとして、一般職員はすでに夏のボーナス支給を一部凍結し引き下げが実施されている事からも、それにとどめるべきとして一般職員の引き下げ案には反対、特別職の引き下げ案には賛成しました。両議案並びに議員のボーナス引き下げ発議は、何れも賛成多数で原案通り可決成立しました。
 議案審査を通じてですが。今般の削減で捻出できる約2千万の財源の方途については、明確な方向は町長からは示されませんでしたが、この間議論の俎上に上っている、子どもや高齢者へのヒブ菌や肺炎球菌等の細菌性ワクチンの接種補助策や、子どもの医療費助成の中学校卒業までの引き上げ策。また、町内の移動手段としての乗り合いタクシー制度の実施等々に充てて行くよう求めたところ、それらについては、新年度予算で反映できるように検討したい旨の答弁はありました。






  ◎ 奈良県後期高齢者医療

   広域連合議会議員選挙結果


小走善秀(無所属)    11票

 
吉田容工(日本共産党)  1票
 






提出議案に対する討論(討論は私以外にはありませんでした)


 それでは、議案第48号、町長等特別職の職員で常勤の者の給与及び旅費に関する条例の一部改正について。議案第49号、一般職の職員の給与に関する条例の一部改正についての2議案に対する討論を行います。

今般の提案は、本年八月の人事院勧告に倣い、町長等常勤の特別職のボーナスや一般職員の給与並びに手当及びボーナスを引き下げるものであります。特別職はともかくとしても一般職の給与等の引き下げには、その影響からしても、はたしている役割からしても同意できるものでは有りません。よって、態度表明は議案48号については賛成。議案49号については反対の立場からのものであります。

 本年の五月の臨時議会において、すでに給与の引き下げには手が着けられ、夏のボーナスの凍結が実施されております。それに加えての措置が今般の提案と言う事でありますが。

 そもそも公務員給与はどう有るべきか。これについては、様々な角度から議論のあるところです。公務員労働者は民間労働者と違い、団体交渉権やストライキ権などの、労働基本権が政令により制限されている事はご承知の通りであります。したがいまして、民間労働者のように労使交渉で給与額を決める事が出来ませんから、その代償措置として公務員労働者の利益を守る役割を担っているのが、不偏不党、公正公平を旨とする第三者機関である国で言えば人事院であり、地方団体で言えば人事委員会と言う事になります。本町においては、この第三者機関にあたる人事委員会が設置されておりませんので、給与の改定に当たっては、もっぱら国の人事院勧告に準じる措置を講じているのがこれまでの実情であります。

 しかし、福利厚生においても労働人員にしても組織的にも規模的にも大きく異なっている国家公務員と本町職員を同列に置く事がはたして妥当かどうかは、大きな疑問が有りますし、給与改定の実施に当たっては、少なくとも実状等の独自の調査は行うべきと考えます。この点、町長自身もやぶさかではなさそうでありますから、まずは、実態調査を踏まえ、また、自らの物差しを持って給与改定等の実施に当たる事を求める次第であります。

 また、現下の経済状況には明るい兆しは依然として見えて参りません。先週当たりのニュースでもドル安の影響でさらなる円高が日本経済を襲っており、加えてデフレの影響が顕著に表れ、物価の下落が企業収益を落ち込ませ、その事がリストラや、あるいは賃金の引き下げに跳ね返り、内需の要をなす消費購買力が減少し、個人消費は冷え切る一方で出口は見えて参りません。こうしたマイナスのデフレスパイラルに対して、今般の人事院勧告を受けた国家公務員の給与の引き下げや、本町職員給与の引き下げが油を注ぐ事に道を開く形に繋がりかねません。

住民感情からして、給与の引き下げに手をつけない事は、相反する側面もうかがわれるかも知れませんが、全体として言うならば、自治体施策が如何に住民の意を汲み気持ちに合致しているのか。住民生活を応援し下支えを作っているのか。ここが問われている点であります。そういう点では、住民としっかり対話し思いを受け止め、それを施策に生かして行く。この町長等常勤の特別職やわれわれ議員の姿勢が問われているのであります。住民感情に答える点では、常々こうした政治姿勢が求められているわけですから、そういう点では、給与等の引き下げに手をつけるのならば、特別職であるわれわれ議員や、町長等常勤特別職にとどめるべきと心得ます。

そして、一般職員についてですが。給与水準を見る一つの指標として、ラスパイレス指数が有ります。国家公務員を100としてみた場合、本町は91ですから、決してその水準は高いとは言えません。こう言う状況で、すでに夏の一時金を凍結したわけですから、それにとどめて、今般の引き下げは取りやめる独自判断を求めるものであります。

むしろこうした判断こそが、全体の奉仕者として、その職務に情熱を燃やして住民の声に耳を傾け、それに答えるよう諸制度の拡充に新たな道を開き、住民生活の向上に資する方向につながる施策が生まれると確信するものであります。

よって、48号の町長ら常勤特別職の引き下げ案には賛成。49号の一般職の給与等の引き下げ案には反対するものであります。

以上、2議案に対する討論を終わります。











ぜひ、ご意見・ご感想をお聞かせ下さい
町会議員 芝 和也


議会報告一覧へ戻る

ホームへ戻る

ご意見
ご要望

ページの
トップへ