議会報告
- 平成21年川西町12月議会 2009年12月10日
-
取り上げた問題
『非核宣言都市の具体化について』
問い(芝 和也 議員)
1945年8月に広島と長崎に原爆が投下され64年の歳月が経過しても未だに2万6千発以上とも言われる核兵器が存在し、人類の脅威は後を絶っていない。今秋、町長も一緒に広島を視察し被爆体験談を聞く機会を得た。そこでの町長の感想を伺う。
答え(上田 直朗 町長)
当時12歳の人の話なので、自分の事を中心にした内容であった。もう少し上の方の話だと全体の様子が伺えたと思うが、こうした皆さんの話は大変貴重で大切だ。被爆の惨状の保存につながる活動と思うし、我々聞く者にも十分に伝わるものが有るので、後世に残していく手立てを考えてほしい。資料の乏しい中のご苦労を察するが、これらを大切に保存して行ってほしいと感じた。
問い(芝 和也 議員)
私も同感である。こうした下、被爆者をはじめ世界諸国民の核兵器廃絶に向けた世論と運動が実を結び、今日の数まで縮減してきた事は重要である。
おりしも来年は、核不拡散条約再検討会議が開かれる。核保有5カ国が2000年に合意した廃絶へのプロセスが進展する会議となるよう期待し、これに呼応するべく本町も非核宣言都市として核兵器廃絶に向け、非核・平和行政の推進に関する条例の制定、原爆パネル展の8月開催、平和図書コーナーの設置、平和宣言都市看板の設置、平和基金の予算化、非核宣言自治体協議会への参加等、具体的な取り組みを持つ事を求める。
答え(上田 直朗 町長)
核不拡散条約は1950年に結ばれた。核保有国が軍縮に向けて進もうとしている表れであるが、こうした外交は主に国の仕事として認識している。我々町としては、核兵器廃絶の大切さは訴えて行かねばならい。議員ご案内のように、昭和60年の9月26日に川西町も非核自治体宣言を議決している。これを元に啓発に努めていかねばと決意をし、町としても戦没者追悼式や小学校の修学旅行を通じての平和学習。人推協の戦争展等を通じて平和の取り組み全体について努めて参っている。今後ともこうした方向で啓発に努めて参りたい。
問い(芝 和也 議員)
啓発の重要性を述べられた。ならば、非核宣言都市である事をきちんと知らしめる必要がある。看板設置、やロゴを作成し広報に入れるなど工夫はできる。また、こうした一連の態度は、非核宣言自治体協議会の趣旨に反するものではない。是非参加して態度で示されたい。
答え(上田 直朗 町長)
啓発については、核兵器廃絶に限定せず、全体の取り組みとして合わせて進めて参りたい。非核宣言自治体協議会は、本年12月1日現在258自治体が会員となって活動をしておられる。本町としても協議会の設立や活動の趣旨に決して反する気持ちはないが、加盟するには応分の費用負担も必要になる事からも、その判断は慎重に進めて参りたい。また、条例や基金の設置も同様に慎重を帰したい。
問い(芝 和也 議員)
費用負担と言われるが、町村の場合は2万円だ。趣旨にも反しないし、核廃絶に向けた啓発に努めるとするならば、加入する事に何ら矛盾はない。そして加入すれば、会員相互の情報も交換できるし、資料についても大いに研究が進められる。非核宣言都市の具体化として是非、積極的に加入し、活動されたい。
答え(上田 直朗 町長)町として非核宣言自治体の趣旨に反するものでない事は、その通りである。費用もご案内の通りだが、それに付随して会議等に出向けば何かと費用が必要にならざるを得ない。また、現在、加入率は宣言都市全体の17%程度であるので、こうした事は、ある程度の市町村が入る事で力を発揮する事が出来ると思う。それらを勘案し、全体の動きを見て加入については判断して参りたい。
ぜひ、ご意見・ご感想をお聞かせ下さい。
町会議員 芝 和也