議会報告
- 平成21年川西町第四回定例会(12月議会)2009年12月10日
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提出議案
議案第50号
平成21年度川西町一般会計補正予算について
議案第51号
平成21年度川西町国民健康保険補正予算について
議案第52号
平成21年度川西町後期高齢者医療特別会計補正予算について
議案第53号
平成21年度川西町介護保険事業勘定特別会計補正予算について
議案第54号
平成21年度川西町介護保険介護サービス事業勘定特別会計補正予算
議案第55号
平成21年度川西町公共下水道事業特別会計補正予算について
議案第56号
平成21年度川西町水道会計補正予算について
議案第57号
職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正について
議案第58号
川西町介護保険条例の一部改正について
議案第59号
川西町後期高齢者医療に関する条例の一部を改正する条例の一部改正について
議案第60号
川西町企業立地条例の一部改正について
議案第61号
国保中央病院組合規約の変更について
発議第4号
非核日本宣言を求める意見書について
議案第62号(追加議案)
川西小学校地上デジタルテレビ等機器の取得について
以上が今議会に上程された議案です。この内、議案第60号の企業立地条例案ですが。これは、町内に新たに起業しようとする者に対して、固定資産税の一割相当額を始めて納める年から5年間奨励金として支給しようとする内容です。私自身、雇用創出に向け、本町住民を雇用した企業に対して奨励金等を支給し、雇用の創出にやくだてる取り組みを求めていますので、制度としては、あってしかるべきと考えますが、今般の取り組みには、こうした観点が見られません。また、一定規模以上の条件を付けているので、奨励金を取得できるのも限定されることから、反対しました。
それと、追加議案の小学校のテレビ購入議案に対しても、反対しました。今般の地デジ対応の機器入れ替えその物には反対ではありませんが、その購入に関して指名競争入札が実施されました。結果として、町外の業者が町の見積もり価格の半値程度で落札しています。経費を節減するという点では、安くつくに越したことはありませんが、この安値では、とてもやないですが、町内業者では、太刀打ちできません。また、この購入に必要な財源は全額国費で地域経済の活性化策として支出されているものです。ならば、町内業者も競争できるように条件を整備し、活性化策が有効に働くよう保障することが行政には求められていると私は判断しました。後の、各議案には意見を付けたものも含めすべて賛成いたしました。
また、今議会においては、『非核日本宣言を求める意見書』を議決し、関係機関に送致されました。
2009年12月議会討論
それでは、今般上程の議案第50号平成21年度川西町一般会計補正予算についてより、議案第61号国保中央病院組合規約の変更についてまでの、12議案に対する討論を行います。態度表明としましては、議案第60号の川西町企業立地促進条例の制定についてのみ反対で、後の議案については賛成の立場からのものであります。まず、議案第50号から56号までの一般会計並びに各特別会計の補正予算についてでありますが。これらは、今年の人勧に倣って実施した、給与等の減額に伴う人件費関係の補正をはじめ、特別会計では基本的に実績による必要額の補正。一般会計では、インフルエンザへの対応として、その対象者に順次ワクチン接種が実施されてくる中、非課税対象者への国の補助予算が確保された事に伴うものや、国からのミサイルの着弾情報等、自動的にリンクして住民に伝達するためのシステムの増設。遷都1300年事業の磯城フェスタへの協賛や、本年十月実施の指定ごみ袋の徹底に向けた巡視員の導入等、必要な予算計上がなされているものであり、賛成するものでありますが、ゴミの指定袋の徹底に関しては、ゴミ分別と資源化の効果を日常の暮らしを通じて自然に周知が図られ、地球温暖化や地域の環境保全の促進に住民自らの行いが結びつく営みとなっている事が自覚されるように、日常的なフォローを行政がそれぞれの部局の取り組みを通じて広く行う事が重要でると考えます。時間と忍耐は必要でしょうが、そうした粘り強い取り組みを各部局に徹底し、実行に移すようその取り組みを求める物であります。
次に議案第57号から61号までの各条例案についてであります。57号の職員の勤務時間の短縮は、すでに20年人勧で打ち出されているものであり、本来は、すでに実施されていてしかるべきであります。決して人勧を奨励するものではありませんが、給与等の勧告に関しては、すぐに実施に踏み切っているのが実態ですから、給与をそのように従うのであれば、それとの整合性もしかれて当然至極であます。その是非は別として、人勧に準拠するならするで、こうしたずれが生じる事のないように図られん事を申し述べます。次の58号と59号の介護保険と後期高齢者に関する条例は、延滞金の扱いについて法改正がなされ、それに合わせるための改定であり、61号の国保病院の組合規約の変更も交付税措置の受け入れを行うための変更で有り、何れも賛成するものであります。
次に反対議案の議案第60号、本町への立地企業に対する支援条例の制定についてであります。制度としては、あってしかるべきと考えるものでありますが、今般の内容は、一定規模以上の事業所を対象とするだけものであり、町内で起業しようとする者全般を対象にするものにはなっていません。ここをフォローしてこそ、本条例の目的を達成し効果を発揮するものと確信する次第であります。
その上で、本条例案の目的を見てみますと、町内に企業等を立地する者に対して奨励金を交付する事により、産業の振興と雇用の促進を図り、もって町の経済の活性化と住民生活の安定向上に資する事を目的とするとしています。つまり、町としては、一定規模以上で起業してくれはったり増設してくれはったら、その業者に対して奨励金を出すと言う条件をつける。この事で、新たな企業等が町内に来てくれはったり増設してくれはる可能性が生まれる。来てくれはったら、そこに住民の働く場が開かれる。その事で、住民の雇用の安定と収入の確保の道が開け、町としては、税収の確保につながり、町の経済の活性化につながるとの見通しであります。しかし、質疑を通じても明らかになりましたが、来てもらうにしても、スペースは、そう、なさそうでありますし、各企業の住民の雇用状況をつかむすべは、こちらも、現状ではなかなか無さそうであります。そう言う事であるならば、本条例案のように起業したことに対する奨励金の交付と言う方法を取るのではなく、すでにこれまでに、雇用問題の改善をテーマにして、この場でも提案をしておりますように、本町住民を雇用した事に対して奨励金を交付する方法を取る方が、住民の雇用と暮らしの安定に繋げるためには確実性がありますし、効果が発揮されると見る事が出来るのではありませんか。また、立地を促すからには、迎え入れる準備として用地の確保も当然必要になって参ります。現状では、こうした点が見られませんし、手を付ける方向性も特にはなさそうであります。この点でも、本町住民の雇用と言う観点に方法を変える方が、企業の立地や規模に関係なく、広く全体にわたって効果を発揮し、条例案の目的が達成される物と確信する次第であります。
よって、本条例案に対しては、町長の今般の提案に加えて、今申し述べました事も加味した内容への見直し等を求めまして、本条例の制定には反対するものであります。議員各位には賢明なご判断をお願い申し上げ、今般上程の12議案に対する、私の賛成と、反対の討論を終わります。
2009年12月議会追加議案討論
川西小学校のデジタルテレビ等備品購入の契約案に対する討論を行います。態度表明は反対の立場から物であります。今般の提案は、2011年のテレビの地上アナログ波の廃止に伴い、デジタル化へ移行するためのテレビ等を購入する契約案件であります。デジタル化への移行に伴うテレビ等の設備の入れ替えそのものについては、決して反対するものでありませんが、議案として求められているのは、その購入に関しての契約であり、その契約に至る入札が適法適正に執行され、税金の支出が妥当かどうかの判断が求められている問題であります。
今般の入札は、その方法は指名競争入札で実施され、六社を指名し二社が辞退した中で、残る四社の競争で行われたものです。本町の入札規定では、五社以上の競争と言う事でありますから、これで行きますと、町内の指名業者は四社しかありませんので、必然的に町外の業者を選定する必要があり、町長の説明にあったように近隣の二社を指名したと言う事です。それぞれの業者がどうのこうのと言う事ではありませんが、業者への発注は、事、地元に関しては、実績に加え、育成の観点が行政としては備えておく大事な点でありますが、町外の業者への指名に関しては、本町としては、特にそういう必要性は感じませんし、これまでの実績を一つの参考にしながらも、指名願いが受理されている以上は、特に近隣にこだわる必要は無いものと考えます。むしろ全体に出してこそ、より競争性が発揮される事につながるものと判断する次第です。
また、今回の入札においては、最低制限価格が敷かれていませんし、事後においても予定価格の公表は見られませんでした。本日の議会で初めて口頭で示すにとどまっています。これでは、落札額の妥当性についても、妥当かどうかはなかなか判断をしかねる状態であります。予定価格並びに最低制限価格は、町としての一つの基準でありますから、当然、住民の皆さんに対しても、今度の品物は、これくらいを予定していましたところ、入札の結果こうなりましてん。と、報告するべきものではありませんか。
同時に、一歩次元が進んで、建設事業のように、事前公表という措置に踏み切るならば、予定価格の漏えいの心配も、情報の画策からも必然的に職員の負担軽減につながることになりますから、方向としては、世間では情報公開の流れの下、事前公表も含め実施に踏み切られてきている様相を窺う事ができます。
また、入札全般にわたっては、一般競争入札へ移行中でもあります。{この点では、審議を通じて町長は、○○の意向を示されています}が、この点でも本町の入札方法を検討する余地はあるのではありませんか。一羽一絡げに指名競争の方法を選択する事を否定するつもりは有りませんが、時代の進展に照らしても、全体として従前同様の方法については見直しに着手し、住民の皆さんの前に契約に関する一連の経過がつまびらかになるよう、事、入札に関する取り組みの改善等を求めまして、今般の契約案には反対するものであります。議員各位には賢明なるご判断をお願い申しあげ、私の討論といたします。
意見書決議
発議第4号
非核日本宣言を求める意見書
提出者 川西町議会議員
芝 和也
賛成者 川西町議会議員
大植 正
賛成者 川西町議会議員
今田 吉昭
賛成者 川西町議会議員
島田 育浩
核兵器のない世界を実現するために、いま国の内外で大きな世論と運動が広がり、官民問わず努力が進められてきています。いよいよ2010年は、核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる年に当たります。核兵器の廃絶に向けて実りある会議となる事を期待いたします。
さて、2000年5月、核保有5カ国政府が「自国の核兵器の完全廃絶」を「明確な約束」として受け入れた事により、21世紀は核兵器廃絶に希望をもった世紀として始まりました。しかし、それ以後10年を経た今日も、その「約束」を具体的に実行する道筋はついていません。いまなお世界には膨大な核兵器が維持・配備され、核使用を示唆する発言もくりかえされ、北朝鮮の核実験にみられるように拡散の危機や、新たな核兵器開発の動きも現実のものとなっています。
こうした状況を打開するために、日本政府にはヒロシマ・ナガサキを体験した唯一の被爆国として、地球上からの核兵器廃絶の努力を世界によびかけ、促進する強い努力義務が課せられている事は言うまでもありません。そして、政府におかれてはその努力を実らせるためにも、日米間の核密約の全容を明らかにされ、その証として「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核三原則を名実ともに遵守し、世界に範を示されんことを切に願う次第であります。
よって、私たち川西町議会は、「非核平和都市宣言」を持つ自治体の議会として、国及び政府におかれては、「核兵器廃絶の提唱・促進」と「非核三原則の厳守」をあらためて国連総会や日本の国会など内外で宣言され、非核日本宣言として各国政府に通知し、核兵器のない世界の構築に向け共同と不断の努力を呼びかけられん事を、強く求める所存であります。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。
平成21年12月10日
奈良県磯城郡川西町議会
上記の意見書が、12月10日の本会議で議員全員の賛成で議決し、関係機関に送致されました。
ぜひ、ご意見・ご感想をお聞かせください。
町会議員 芝 和也